2026年5月9日(土)、“世界一インクルーシブな合唱団”として知られる ホワイトハンドコーラスNIPPON の映画『よろこびのウィーン』上映会を、横浜市神奈川区民文化センター かなっくホール にて開催しました。

上映後には、神奈川区在住の盲目のシンガーソングライターであり、横浜市立盲特別支援学校 の教諭でもある 栗山龍太 さんによるミニコンサートも行われ、多くの感動に包まれた一日となりました。

本番までの道のり

今回の上映会は、1月末のキックオフから約3か月半にわたり、何度も打合せを重ねながら準備を進めてきました。当初は「映画上映」を中心としたシンプルな企画でしたが、話し合いを重ねるうちに、
□手話通訳
□ロビー展示
□物販
□スライド画像作成
□エンドロール制作
□富士通 が開発した「Ontenna(オンテナ)」貸出体験
など、さまざまなアイデアが加わり、少しずつ“みんなでつくる上映会”へと成長していきました。ロビーでは、横浜光センターによる製品販売、バリアフリー図書・りんごの棚の紹介など、展示も行いました。

また、2月には 横浜市立盲特別支援学校 と 横浜市立ろう特別支援学校 を見学し、「伝えること」「感じること」の多様さについて学ぶ機会にもなりました。

さらに4月には 富士通 を訪問し、触覚で音を感じるデバイス「Ontenna(オンテナ)」について説明を受けました。上映会当日に体験いただけるよう準備を進め、多くの方に関心を持っていただきました。

チラシ

いよいよ本番当日

当日は12時30分にラウンジへ集合。運営スタッフ全員で荷物を運び込み、13時からそれぞれの持ち場で準備を開始しました。受付では来場者の方に光センター制作の「幸せなら手をたたこう」の点字歌詞カードと盲学校からいただいた点字ブロックチラシ付きポケットティッシュを子ども達が配っています。

ホール前方3列は、配慮が必要な方や関係者の優先席として設定。最終的には約150名の観客が来場し、会場は温かな空気に包まれました。

開演5分前には司会から注意事項の説明を行い、14時より代表挨拶の後、上映会がスタートしました。今回の上映会の目的は、単に ホワイトハンドコーラスNIPPON の活動を知っていただくだけではありません。「伝えることの大切さ」を改めて感じてもらい、一人ひとりが“伝わる喜び”や“つながる感動”を共有できる場にしたい。そんな思いを込めて開催しました。

99分間の映画上映中、会場は静かな集中と感動に包まれていました。

栗山龍太さん ミニコンサート

上映後には、栗山龍太 さんによるミニコンサートを開催しました。最初に披露してくださったのは、2020年パラリンピック応援歌「リアルビクトリー」。力強く、そして優しい歌声が会場いっぱいに響き渡りました。

トークを挟みながら披露された「アイスル魔法」では、観客のみなさんも歌詞の世界に引き込まれ、会場全体があたたかな雰囲気に包まれました。

そして最後は、みんなで「幸せなら手をたたこう」。手拍子だけでなく、足拍子も加わり、客席とステージが一体となるフィナーレとなりました。

ピースボートV120の仲間たちとの再会

本日の上映会には、ピースボートV120の仲間たち約20名が駆け付けてくれました。久しぶりの再会に、会場は終始和やかな雰囲気に包まれました。

上映会終了後は、かなっくホールの下にある「久保田食堂」で二次会を開催。このお店は、あの矢沢永吉さんがアルバイトをしていたことで知られる伝説のお店です。美味しい料理を囲みながら、船旅の思い出話に花が咲き、楽しいひとときを過ごしました。

実は、1年前の今日は特別な記念日でもあります。ケープタウンを出港した日であり、神奈川県人会が旗揚げされた日でもあります。あの日、12階リビエラプール前に集まり、初めての飲み会を開催しました。

あれから1年。それぞれの日常に戻りながらも、こうして再び顔を合わせることができる仲間の存在は本当にありがたいものです。船上で過ごした日々を懐かしく振り返りながら、再会の喜びを分かち合った一日となりました。
これからも、このご縁を大切にしていきたいと思います。

上映会を終えて

終演後は後片付けと並行して、栗山龍太 さんのサイン会も開催。17時前、無事にすべてのプログラムを終えることができました。準備期間中は大変なことも多くありましたが、多くの人の力が集まり、「誰もが楽しめる上映会」を形にできたことは、大きな喜びでした。

そして、すべてが終わったあと、心に残ったのは少しの達成感と、大きな寂しさ。
「終わってしまった…」
そんな“ホワイトハンドロス”とも言える感覚が、今も静かに心に残っています。
この上映会で出会った人、言葉、音楽、拍手、笑顔——そのすべてが、これからの活動につながっていくことを願っています。